【カチオン電着塗装とは?】メリット、デメリット、その用途を詳しく解説

塗装の目的とは

塗装を行う目的は、主に2つ挙げられます。1つ目に、製品の見た目の美しさを高めるために行われます。2つ目に、製品の保護のために行われます。例えば、金属素材に対する防錆、風雨にさらされるような製品に対する撥水性向上、衛生面の高さを求められる製品に対しては防カビの性能向上を目的とした塗装が行われます。

カチオン電着塗装とは

カチオン電着塗装は、被塗物(製品)を電着槽内の塗料に浸漬させ、一定時間直流電流をかけることで被塗物に塗料を電着させるといった塗装方法になります。その際、被塗物(製品)を陰極、塗料を陽極として行います。

カチオン電着塗装のメリット

①膜厚が均一

電気的な制御を行った電着槽に漬ける形で製品に塗装を行うため、膜厚の偏りが少なく仕上がります。

②つきまわり性が高い

スプレー塗装では塗装しにくいような袋状の構造で奥まった形状や複雑な形状の被塗物に対しても、そうした奥まった箇所にも塗装を行うことができます。そのため塗り残しが起きにくく防錆性に対して効果があります。

③大量生産に適している

スプレー塗装などと比べると加工ラインの自動化を行いやすい塗装方法であるため、大量生産が可能です。

 

カチオン電着塗装のデメリット

①被塗物に通電性が必要

カチオン電着塗装は電気の力を使い塗装するため通電性のある金属製品などでなければ行うことができません。

②塗装の色が限定される

各社で採用している色以外の塗装を行う場合には、電着槽内の塗料を入れ替える必要があるため、塗装の色の選択が限定されます。カチオン電着塗装については主に黒色を採用している会社が多いです。

カチオン電着塗装の主な用途について

主に自動車部品やボディといった複雑な形状の金属製品に行われることが多いです。また、建材やスチール家具、電子部品、農機具、鋳物などの導電性のある製品であれば、塗装を行ことができます。

最後に

さて、カチオン電着塗装についてご理解いただくことはできましたでしょうか? どういった塗装を行うかを考えるうえで、どういった効果・色を求めるのか、その上で被塗物(製品)はどういった形状・素材なのか等を踏まえて選定していくことが必要になります。

タマ化工株式会社では、カチオン電着塗装の表面処理を行っております。受入れから出荷までの一括管理で迅速な納品が可能となっております。又、小物から大型部品まで対応可能なフレキシブルな塗装ラインを有しており、低コストでの加工が可能となっております。表面処理のお困りごとがございましたら是非ご相談してみてください。

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