泡立つ性質のタンク内容物に対する液面計の選定について

洗剤などのような泡立つ性質の液が入ったタンクに使用する液面計を選定する場合に、以下の2つの目的が考えられます。

①泡を無視して液面の高さを測定したい

②泡の厚みを測定したい

①「泡を無視して液面の高さを測定したい」場合に適した液面計について

マグネットフロート式液面計

液面の高さに伴ってフロートが動くタイプであるため、泡への影響を受けにくく、泡を無視した測定を行うことができます。

電波式液面計

密度高い泡に対しては電波が乱反射してしまい誤作動が起きる可能性があるものの、泡の密度が一定程度低い場合には泡を無視した液面の測定を行うことができます。

超音波式液面計+ガイドパイプ(導波管)

超音波式液面計の放出する超音波は泡にぶつかると乱反射を起こしてしまいます。そのためこの液面計で正しく液面を測定するためには、泡が液面を覆わない箇所が必要となります。超音波式液面計のセンサから液の内部まで繋がったガイドパイプを通すことで、そうした箇所を作ることができ、液面の測定を行うことができます。

振動式レベル計

先端のセンサ部分が振動しており、そのセンサが測定対象物に触れることで振動が弱められると検知をします。センサ部分に泡が触れることで検知を行うことができます。

「②泡の厚みを測定したい」場合に適した液面計について

・静電容量式液面計

様々な物質には固有の誘電率を持っており、検知する誘電率の調整を行うことで、泡の層の厚さを測定することができます。

 

最後に

さて、「泡立つ性質のタンク内容物に対する液面計の選定について」ご理解いただくことはできましたでしょうか? タンク内の内容物に泡立つ性質がある場合には、液面を測るのか・泡の厚さを測るのかの目的を明確にし、今回取り上げた内容を参考にしていただき液面計の選定をおこないましょう。

日本計器株式会社では、マグネットフロート式・丸硝子式・クリンガー式などの液面計やサイトグラスを取り扱っております。設計から生産まで一貫したオーダーメイド方式で製造を行っているため、お客様の求める仕様に応じて、お客様にとって最適な液面計を提案することができます。他社では対応できないようなサイズ設定や液面計に施す特殊な加工など様々なご要望に真摯に向き合います。

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