自動車部品に使われる汎用樹脂・汎用プラスチックの種類(射出成形向け)

はじめに(プラスチックの種類)

プラスチックは、特性によって種類が分けられています。
(詳しくはこちらの記事をご覧ください。)
本記事は、下の図の中でも、熱可塑性樹脂の汎用樹脂について、どのような自動車部品に使われているのかご説明します。

自動車部品に使われる汎用プラスチック

本記事では、自動車部品に使われるプラスチックの中でも、特に汎用プラスチックに関してご紹介します。
汎用プラスチックは主に3種類あります。

①ポリプロピレン(PP)

ポリプロピレンは、自動車用樹脂の約6割を占めており、汎用樹脂の中でも自動車に最も使用されています。機械強度が強いため、自動車のバンパーやトランクルーム内デッキボード、トラックルーフ等に使われています。

②ポリエチレン(PE)

ポリエチレンは、最も加工が容易、かつ安価なため、射出成形以外にも、真空成型や発泡成形など、幅広く使用されている樹脂です。高密度ポリエチレン(HDPE)と低密度ポリエチレン(LDPE)があり、高密度ポリエチレンの剛性と反り耐性は、ポリプロピレンよりも優れています。射出成形を用いた製品としては、インレットパイプ(給油口から燃料タンクに燃料を輸送するパイプ)が挙げられます。

③アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合合成樹脂(ABS)

アクリロニトリル(A)、ブタジエン(B)、スチレン(S)を主成分とするポリマーアロイ*です。非常に硬い熱可塑性樹脂の非晶性樹脂で、耐衝撃性と靭性*があり、成形加工やめっき、塗装といった二次加工のしやすさがあります。そのため、自動車の内装部材・外装部材に幅広く用いられています。また、表面の光沢性に優れており、表面処理なしでも高品質な質感を出すことができます。ダッシュボードトリム、電子エンクロージャー、ホイールキャップ・カバーあるいはクロムめっき加工されたABS製のホイールキャップ、グリル、フェンダーフレアー等に使用されます。

ポリマーアロイ*:複数のポリマーを組み合わせ、新しい特性を持たせた高分子のこと。
靭性*:外力によって破壊されにくい性質のこと。

最後に

自動車部品に使われる汎用樹脂の種類について、ご理解いただけましたでしょうか?
プラスチックの種類にはそれぞれ特性があり、その特性を生かした製品を作るうえでお役立ちできれば幸いです。

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