プラスチックのリサイクル方法3分類についてのまとめ

世界有数のごみ排出国である日本と、プラスチックの廃棄

石油を由来とするプラスチックは軽くて丈夫で安価なため、日々の生活には欠かせない素材となっています。

しかしその反面、大量に生産されたプラスチック製品が消費・廃棄されています。 日本のプラスチックごみ排出量は2019年時点で約850万トンでアメリカに次いで世界で二番目に多い状況です。 ではこの廃棄されたプラスチックはどのようにリサイクルされているのでしょうか。

プラスチックリサイクルの種類

プラスチックのリサイクル方法は大きく分けて以下の3つがあります。

マテリアルリサイクル

マテリアルリサイクルとは、廃プラスチックを原材料にして再度プラスチック製品として利用することです。各家庭等によって分別されたプラスチックを事業者が回収し、同じものにリサイクル、もしくは異なる製品にリサイクルされます。

ケミカルリサイクル

ケミカルリサイクルとは、廃プラスチックを化学的に処理を行い、分解し、その原料から新たな製品を作るリサイクル方法です。

サーマルリサイクル

サーマルリサイクルとは、廃プラスチックを焼却する際に発生する熱エネルギーを回収して、利用するリサイクル方法です。

 

廃プラスチックのリサイクル率推移

上記でご説明した、リサイクル方法を用いて行われている廃プラスチックのリサイクル率の推移は2005年に比べて2019年までの有効利用率の推移を見ると約30%も上昇しており、2019年時点での有効利用率は一見、高水準かのように見受けられます。

廃棄プラスチックのリサイクル推移

しかし、未だに廃プラスチックのリサイクルについて問題視され続けている理由はリサイクル方法の割合にあります。 現在の廃プラスチックのリサイクル方法の50%以上は上記でも説明のあったサーマルリサイクルを使ってのリサイクルです。

ケミカルリサイクルやサーマルリサイクルはプラスチック製品をそれぞれの処理を加えてプラスチック製品に生まれ変えている一方で、サーマルリサイクルは廃プラスチックを燃やすことによってエネルギーに変えているからです。 つまり、プラスチックごみを燃やした際に得られるエネルギーを回収しているだけなのです。 そして、廃プラスチックが焼却されることによって、プラスチックは資源として循環せず、新たな大量生産に結びつきます。また、焼却の過程で温室効果ガスである二酸化炭素を発生させ、地球温暖化を加速させることになります。

世界各国と比べても、マテリアルリサイクルとケミカルリサイクルでのリサイクル率は低水準で今後も改善が必要とされています。

 

廃プラスチックの課題に対する様々な取り組み

ここまで、廃プラスチックのリサイクルにおいてあまり好ましくない現状をお伝えしてきましたが、現在政府や各企業によって、新たに様々な取り組みが行われています。 例えば、2022年の4月にはプラスチック資源循環促進法が施行され、プラスチック製品から紙製品への変更等によるプラスチック使用率を抑える取り組みが行われていたり、従来の石油由来のプラスチックの代替品として、植物由来の原料を利用するバイオマスプラスチックや再生プラスチック等が注目されています。 今後も、政府や各企業によるプラスチック消費量削減や、環境にやさしい素材の使用等、様々な対応が求められます。

最後に

プラスチックのリサイクル率について、ご理解いただけましたでしょうか? この記事で、リサイクルの種類や特徴、現在の取り組みついて少しでも理解深まりましたら幸いです。株式会社開伸では、環境に配慮した再生A-PETシートを使用して、透明クリアケースを製造・販売しております。開伸の透明クリアケースは、自社開発の独自技術や特許技術を用いて、高透明かつ傷がつきにくい高品質パッケージを取り扱っています。また、サンプル作成は各営業担当が行いますので、お客様のご要望に沿ったご提案が可能です。「こんなイメージで…」や「これまでの…を改善したい」といったご相談に真摯に向き合います。

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