効率よく、発色性の高い印刷が可能な凸版輪転印刷とは?

凸版輪転印刷とは

凸版輪転印刷とは、様々な印刷の種類のうちの1つです。

まず凸版とは、印刷を行うために表面に凸凹を施した版の、凸部分にインクをつけて、シートに直接圧力をかけて転写する印刷方法です。 同じ仕組みで、一般的なものはハンコです。 また、凸版印刷は、圧力をかけて印刷を行うため、輪郭が鮮明になり、文字の印刷等によく使われます。 この凸版印刷には、平圧式と輪転式の2種類があります。 平圧式は、版と下板の間に、平坦な状態のシートを平行に置き、上下圧で印刷する方式です。 一方で輪転式は、回転する円柱状の金属製シリンダーの間に、ロール状のシートを通しながら印刷する方式です。

凸版輪転印刷のメリット

凸版輪転印刷の代表的なメリットは2点あります。

印刷スピードが速い

1点目は印刷スピードの速さです。 輪転式はロールを高速回転させることにより、平圧式と比べて印刷スピードが速くすることが出来ます。 その為、生産性を向上させることができ印刷物1枚あたりのコストを抑えられます。 また生産効率が高い為、大量ロットの発注に向いています。

多色印刷が可能

2点目は、多色印刷が可能な点です。 平圧式は、単色印刷を得意としており、濃淡を表現する際には適していません。 一方で輪転式は、シリンダーを掛け合わせることにより、複数の版を使用することが可能になり、複雑な色味を再現できます。 例えば、CMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、黒)の4色を掛け合わせることで、鮮やかな色合いを表現することができます。 また、このCMYKを使用すれば、写真印刷も表現でき、細かいながらも発色の良い印刷を行うことができます。

凸版輪転印刷のデメリット

上記のようなメリットがある一方で、凸版輪転印刷にはデメリットもあります。

小ロットの生産には不向き

凸版印刷の場合、オフセット印刷などと比べると版代が高くなるので、小ロットの生産にあまり向いていません。

マージナルが発生する

マージナルとは、凸版印刷特有の現象で、文字等のフチにできてしまう溝のことを言います。 印刷時の圧によってできてしまうものですが、見方を変えれば、文字等のフチが強調できるとも言えます。

見当ずれ・版ずれ

掛け合わせ印刷(複数のシリンダーを使う)をすると印刷時に微妙に版の見当がずれることがあります。

最後に

凸版輪転印刷についてご理解いただけましたでしょうか。 今回ご紹介した凸版輪転印刷の他に、代表的な印刷方式は、凹版印刷(グラビア印刷)、平版印刷(オフセット印刷)、孔版印刷(スクリーン印刷)があります。 これらの違いや特徴に関しては、「代表的な4つの印刷方式とその特徴」の記事で説明しておりますので、ぜひご覧ください。

株式会社開伸では、環境に配慮した再生A-PETシートを使用して、透明クリアケースを製造・販売しております。開伸の透明クリアケースは、自社開発の独自技術や特許技術を用いて、高透明かつ傷がつきにくい高品質パッケージを取り扱っています。また、サンプル作成は各営業担当が行いますので、お客様のご要望に沿ったご提案が可能です。「こんなイメージで…」や「これまでの…を改善したい」といったご相談に真摯に向き合います。

開伸バナー

関連記事