ガラスの様な透明プラスチック「A-PET」と「C-PET」「G-PET」の比較

A-PETシートとは

A-PETシートとは、PET樹脂から作られたプラスチックのシートです。 A-PETシートの特徴としては、ガラスのように透明度が高く、光沢もあり、割れにくいということが挙げられます。 また、安定剤や可塑剤を含まないことで安全性が高いことや、温度が低いところでの衝撃に強いといった特徴も持ち、食品の容器などにも使われています。

 

PET樹脂とは

PET樹脂とはエチレングリコール(EG)とテレフタル酸(TPA)を結合することで得られる熱可塑性(温度変化によって液体化したり、固体化したりする)ポリエステルです。透明性・靭性・剛性・耐熱性などに優れている、主にPETボトルに使われている樹脂です。

 

PET樹脂のシートの種類

A-PETシートはPET樹脂から作られたプラスチックのシートと前述しましたが、PET樹脂から作られるシートは全部で3種類あります。それが、A-PET、C-PET、G-PETの3種類です。それぞれの違いと特徴についてご説明します。

1.A-PET(Amorphous-PET)

A-PETは溶融状態のPET樹脂を急冷することで作られます。急冷することによって、非結晶性のプラスチックになります。 非結晶性のプラスチックの特性としては、前述した透明度や光沢度の他にも、塗装容易性などが挙げられます。 A-PETの使用用途としては、スーパーやコンビニなどにある総菜パックや、デザート容器に使われています。また、食品以外では化粧品等を入れるクリアケースやブリスターパックに使われています。

2.C-PET(Crystallized-PET)

C-PETは溶融状態のPET樹脂を徐冷(徐々に温度を下げる)することで作られます。徐冷することによって、結晶性のプラスチックになります。 結晶性のプラスチックの特性として、耐熱性が挙げられます。非結晶性のプラスチックが耐えられる温度は60~70℃までなので、電子レンジ等の加熱には耐えられません。一方、結晶性のプラスチックは、220℃までの加熱に耐えられます。 C-PETの使用用途としては、耐熱性を活かして、電子レンジやオーブンで、加熱を行う食品の容器等に使われています。

3.G-PET(Glycol-modified-PET)

G-PETは非結晶性のプラスチックですが、A-PETとは少し異なります。A-PETは製造方法で非結晶性を実現しているのに対して、G-PETはシクロヘキサンジメタノールという成分を、PET樹脂に付加することで非結晶性を実現しています。 G-PETの使用用途としては、透明の肉厚成形品が挙げられます。通常のPET樹脂で肉厚製品を作る場合、冷却速度がゆっくりになるため結晶ができてしまい、透明にはなりません。一方、G-PETであれば、肉厚で透明性が高いガラスのようなプラスチック製品を作ることができます。

 

最後に

A-PETについて、ご理解いただけましたでしょうか? この記事で、A-PETやC-PET、G-PETについての知識が少しでも深まりましたら幸いです。 株式会社開伸では、環境に配慮した再生A-PETシートを使用して、透明クリアケースを製造・販売しております。開伸の透明クリアケースは、自社開発の独自技術や特許技術を用いて、高透明かつ傷がつきにくい高品質パッケージを取り扱っています。また、サンプル作成は各営業担当が行いますので、お客様のご要望に沿ったご提案が可能です。「こんなイメージで…」や「これまでの…を改善したい」といったご相談に真摯に向き合います。

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