流動解析を用いたブロー成形のシミュレーションについて

ブロー成形で生じるトラブル・不良

ブロー成形とは、熱によって柔らかくした樹脂をパイプ状に押し出し、内側から空気を送り込み成形するプラスチックの加工方法です。 ブロー成形の加工工程の中では、いくつかトラブルや不良が出てしまいます。成形品のある部分の肉厚に偏りが出てしまったり、完成品にそりがでてしまったりなど、全ての成形品が少しの不良もなく出来上がることは大変難しいです。

ブロー成形と流動解析によるシミュレーション

ブロー成形機を用いてプラスチック加工を行っている企業様の中で、「バリ、そりなどの成形不良の対策をしたい」「樹脂製品の解析を成形前後の過程と関連付けて行いたい」のようなご要望をお持ちではないでしょうか。これらのようなブロー成形によって生じるトラブルや不良への対策として、流動解析によるシミュレーションが挙げられます。

流動解析とは

流動解析とは、流体力学を応用した解析方法の一種です。空気や熱の流れを可視化し三次元で解析をすることが出来ます。世の中の工業用品など、多くの製品を設計・製造するために利用されています。三次元で解析を行うことで、流体がどのような速さで動き、どのような変化があるのかを時間の経過で確認することが可能です。

樹脂流動解析

樹脂流動解析とは、樹脂を成形機で成形する場合、ダイ内(金型)の溶融樹脂の流動を計算によって三次元で可視化して樹脂の成形過程の温度や圧力、流動状態などを予測することです。 シミュレーションにより、ウェルドやそり変形、残留応力などの成形不良を予測したり、成形不良の原因分析をします。 成形過程の不良の予測や不良の原因の分析以外のほかに、流動履歴を考慮した解析も出来ます。 ブロー成形解析では、パリソンにどのように空気が吹き込まれるか、ブロー成形によって生じる厚みのムラも考慮することが出来ます。このほか、射出成形解析や押出成形解析などももちろん解析が出来ます。

カケンバナー

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