クロムめっきと亜鉛めっきの比較・違いについて

はじめに

めっきの加工方法にはいくつか種類がある中で、双方共に電気を使用して行う亜鉛めっきとクロムめっきに着目しました。それぞれどんな特徴があるかを交えながら比較し、説明させていただきます。

クロムめっきとは

クロムめっきとは、対象物にクロム金属を析出させるものです。クロム金属は大気中で酸素と結合することによって、表面に透明かつ極めて薄い不動熊皮膜を形成するため、電気めっきの中では非常に耐食性が高く、耐候性、光や熱の反射性が良いめっきです。また、アルカリ性の雰囲気では溶接しない、いろいろな素材にめっきが可能です。                                                 水道の蛇口、水道のパイプなどの水栓金具、車の金属製バンパー、ホイールキャップなどに施されています。

亜鉛めっきとは

亜鉛めっきとは、鉄素地を亜鉛めっき沿に浸漬して分解することで亜鉛皮膜を生成する方法で亜鉛めっきをした後に、クロメート処理を施し鉄素地の錆びを防ぐめっき処理です。塗装などのように剥離することがなく気密性に優れており、ほぼ常温での防錆処理が可能なため、歪み・反りなどの変形の心配がいらない。また、耐食性に優れ、ほかのメッキと比べて経済的です。トタン板、簡単な建物の屋根や外壁、雨どい、加工してバケツやじょうろ、ちりとりなどにも施されています。

クロムめっき・亜鉛めっきのメリット、デメリット比較

クロムめっきのメリット

下地に銅やニッケルめっきを処理し、その後クロムめっきをするため、電気メッキの中では耐食性が最も高く、バフ研磨を使用することで鏡面のめっき皮膜をつくることが可能です。また、アルカリ性の雰囲気では溶解しない、色々な素材にめっきが可能です。

クロムめっきのデメリット

形状が複雑な場合、専用の治具を作成する必要があり、コストアップに繋がる傾向にあります。酸性の雰囲気で硬質クロムめっき皮膜が溶解してしまう。また、硬質クロムめっきは、めっき処理中に、めっき表面に多量の水素を発生し、その為にクロムめっき層の中には、多量の水素ガスが含まれてしまう性質を持ちます。

亜鉛めっきのメリット

亜鉛めっきは、皮膜厚さが薄いめっきなので精密部品や、光沢・有色・黒色クロートがあり外観製の部品にも使用でき、他のめっきより価格が安く加工可能です。

亜鉛めっきのデメリット

酸性、アルカリ性の雰囲気で溶解する点や、皮膜が均一に処理できない加工技術になります。また、めっきが剝がれてしまった場合、常温で補修することができないため、再度亜鉛めっきを行う必要があります。

まとめ

いかがでしょうか。めっきには耐食性、装飾性、機能性の三つの目的があります。多くのめっきの種類がある中でも、今回はクロムめっきと東栄コーティングが扱っている電気亜鉛めっきを結び付けて説明しました。 東栄コーティング株式会社では主に電気亜鉛めっきといった手法でお客様のニーズにお応えしております。自動車部品、エレベーター部品、工作機部品、建築部品などといった細かな部品で対応しており、岐阜最大級の設備を活かし、適切なめっき加工でお客様のニーズに全力でお応えします。表面処理のことで何かお困りのことがありましたらぜひご相談してみてはいかがでしょうか。
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